死にたがりに捧ぐ最高に後味の悪いおすすめ鬱漫画12選

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鬱なだけじゃなく、心にずしんと響く良質な作品ばかり紹介してます。

随時更新です。

『なるたる』 鬼頭莫宏

今年小学6年生の玉依シイナが島で出会った、人の認識外のモノたち、乙姫、成龍、そしてホシ丸。
シイナの日常が今、ゆっくりと、しかし確実に変わりだす。少年少女が織りなす、地球的スケールの物語が始まった!!

鬱漫画といえばこれは外せません。

1巻のほのぼのとした表紙とは裏腹に、いじめ、暴力、親殺しにレイプと胸クソ悪いシーンの連続。

畳み掛けるような絶望の連鎖。

 

人を蹴落とし傷つけてでも自分だけが幸福になろうとする人間の醜さを容赦なく突き付ける描写は、トラウマ漫画の呼び名を決して裏切らないでしょう。

でもただグロいでは終わらず、生きるとは何か、人間とは何か、そんな深遠なテーマを残してくれます。

 

僕はこの漫画の古賀のり夫というキャラクターがもう好きで好きでしょうがなくて。

こちら非公式botから。

トランスジェンダー?を匂わせる描写が要所にある長髪の男の子で、彼の好きな男への献身と報われなさがほんとたまんないです。

『女の子が死ぬ話』柳本光晴

高校入学初日。少女マンガのような青春にあこがれる千穂に、2人の友達が出来た。

とてもカッコイイ男の子・和哉と、人形のようにかわいい女の子・遥。
和哉への淡い恋心を抱きながら3人で過ごす充実した学園生活。
しかし、ある日、遥は千穂と和哉の前から、突然姿を消してしまう・・・。

余命わずかな少女とその周囲の人々を描いた感動のラブストーリー

あらすじはタイトルの通り「女の子が死ぬ話」。

ベタな少女漫画のような表紙とストーリーでバカにしてはいけません。

この漫画の本質はその描写力にあります。

 

死ネタらしく最後には救いがあるのですが、残された人たちのキレイな未来だけでは終わらせず、現実をも見せつけたところが見事。

色々なことを考えさせられます。

『残響』 高橋ツトム

とある工場町で暮らす智(さとる)。
目標もなく、漫然と日々を過ごす彼の安アパートの隣室には、元ヤクザの老人、瀬川が住んでいた。
ある日、瀬川は智に「500万渡すから、自分を殺してくれ」という依頼を受ける。激しく躊躇する智だったが、その心に徐々に変化があらわれはじめ・・・!?

あぶりだされていく智の奥に潜む狂気・・・
己の本性に気付いた智が選択する生き方とは・・・超実力派作家、高橋ツトムが挑む新境地!?

この引き金を引いたらどうなるのか――。

一丁の銃が狂わせたいくつもの人生をめぐるロードストーリー。

狂気を抱えた一人の青年が愛を知ったその先にあるのはやはりもっと狂った狂気でしかなかった。

 

高橋ツトムはやはり孤独な男を描くのがうまいですね。

智、大吾、そして魁也へと繋がる愛の流れは圧巻の一言。

 

トーンないしこれどうやって描いてるのかと思ったら、NHKの漫勉でやってましたが墨汁使って書いてるんですね。

超絶美麗カラーにも注目。

『羣青』 中村珍

殺してほしいの――

日常的に続く夫の暴力。そんな日々に耐えかねた女は、友人のレズビアンに夫を殺すよう持ちかける。
想い人からの頼みを断りきれず、レズビアンは彼女の夫を殺し、そして――

連載開始時弱冠22歳であった著者の、血を肉を骨を削って描いた渾身の460ページ。

本当に生きていそうな生々しい「彼女たち」の物語。

こんなに実感のこもった肉感のあるキャラクターを描ける漫画家って、中村珍の他には多分いない。

それくらい唯一無二な存在。

 

本文からの引用ですが、

理解と差別は似てる

日ごろの行いと人生全体の幸、不幸・・・は、基本的に無関係なの

僻んだって妬んだって泣いたって願ったって怒ったって、得るものなんて、何もないから。(中略)他人の幸福に、いちいち怯むな

もうぐいっぐい突き刺してきます。感情持ってかれまくりです。

総計1440ページの大ボリュームも一気に読んじゃう。

描写もエグいんですけど、本当にエグいのって結局は人間の内面なんですよね。

『悪の華』押見修造

ボードレールを愛する、文学少年・春日高男。
ある日、彼は、放課後の教室に落ちていた大好きな佐伯奈々子の体操着を、思わず盗ってしまう。
それを嫌われ者の少女・仲村佐和に見られていたことが発覚!!

バラされたくない春日に、彼女が求めた”契約”とは・・・!?

釣りネタな感じで話題になりましたが、漫画界に芥川賞があったらぶっちぎりで受賞してるであろう奇作。そして名作。

詳しい感想はこちらの記事「今さらながら『悪の華』 爛れたクソムシの世界」で書いています。

『ひばりの朝』ヤマシタトモコ

手島日波里、14歳。同い年の子供より、肉感的な体つき。
彼女を知れば、男はたいが性的な感情を抱き、女はたいがい悪意の弾をこめる。

彼女に対して劣情を抱いている男や、片思いをしている少年、劣等感を抱く女、そして彼女をおとしめたい少女が、ひっそりと、エゴイスティックに語り出す。

彼女にまつわる心理展開図はどこまでも繁るが、真実の正体は誰が知るのか――。

自覚なき悪意や意図的な悪意がどんな風にひとりの人間を追い詰めるのか。

「ひばり」側にいた人にも無自覚に「ひばり」を追い詰める側であった人にも、万人に読んで欲しい。

 

一番の読みどころは中学校教師の辻先生のモノローグですね。

「偽善者」と「薄っぺら」と「信じられない」「気持ち悪い」「普通じゃない」と

ありきたりの言葉であなたたちがその狭い世界を罵るたび

あなたたちが世界にどれほど美しく強堅で信ずるべき善いものを求めているか、いつも思い知らされるようです。

引用元:ヤマシタトモコ「ひばりの朝」2 (株式会社祥伝社)

言葉のチョイス、映画のようなカメラワーク、余韻。どれをとっても1流です。

『BANANA FISH』吉田秋生

1973年、ベトナム。米軍兵士グリフは突如錯乱、同僚を射殺して廃人とかした彼はひとつの言葉を繰り返しつぶやく ・・・バナナフィッシュ。

1985年、ニューヨーク暗黒街。非常と暴力が支配するこの街で、ストリート・キッズを束ねる少年がいた。
アッシュ・リンクス。IQ200の知能に超一級の戦闘力をあわせもつ、17歳のアンファン・テリブル。

日本から来た少年・奥村英二とアッシュの出会い。その時、バナナフィッシュをめぐるマフィアとの暗闇は間近に迫っていた・・・。

REIJI
アニメ化ァァァっ!!

と一人で浮足立ってますが、仕上がりはどんなもんでしょうか。とりあえずしばらくテレビのない生活になるのでDVD化するまでは見れなさそう。

 

1980年代ニューヨークを舞台にしたハードボイルドストーリー。往年の名作です。

大っ好きな作品で超面白いんですけど、

危険な薬物を打たれた友達がとか、キディポルノとか、あんなに強かったアッシュがたった一人の親友英二を守るためにあー!あー!(涙)とか、あとラストとかね。

鬱要素てんこ盛りです。

 

感情移入しちゃって辛いんですよね。読み出したら最後まで読むけど。

しばらく立ち直れませんw

『ダブル・ミンツ』 中村明日美子

出会った瞬間、壱河光夫は市川光央の“目”に殺された。同じ名前を持つ、二人の男たちの愛憎の向かう先は――?
『ダブルミンツ』のその後を描いた、描き下ろし『雨』を加え、話題の作品がついに単行本化!その他、短編『温室の果実』も同時収録。

引用元:amazon内容紹介より

BLの名手・中村明日美子のエログロ耽美の真骨頂。

僕が『ダブル・ミンツ』を読んだのは忘れもしない大学1年生の夏。

いや冬だったかも。

 

とにかく衝撃的な作品でした。こんなものが商業誌でいいのか。

暴力シーンが苦手な人にはたとえBL好きでもとてもじゃないけどお勧めできません。

おとなしく『同級生』読んどきましょう。

 

暴力的な作品ではあっても、究極的に描いてるものはやはり愛。

みつおとミツオ。救済はなくてもどこかに辿り着くことはできたのではないでしょうか。

『アノネ、』 今日マチ子

今日マチ子流『アンネの日記』への敬意とオマージュ。

かわいらしくてシンプルな絵柄で、ユダヤ人の悲劇がファンタジックかつ残虐に描かれます。

 

思春期の純粋さと残酷さは紙一重。

その2つは周囲の環境や大人たちのわがままや作為で簡単に翻されてしまう。

 

単に戦争反対と叫ぶだけではない、散りばめられた暗喩と比喩が美しい作品です。

想像力を働かせて読んでください。

『神の子供』 西岡兄弟

サイコパスであり神の座に上り詰めた青年の誕生から終末までを、醜悪な悪臭漂うカオスな筆致で描きます。

西岡兄弟の作品は「読める」人と「読めない」人に二分されますね。

その中でも本作は、見たくないものを見てしまった嫌な気持ちを徹底的に味わうことができます。

 

映画『少年は残酷な弓を射る』とか『脳男』とか観て感じるものがあった人はぜひ読んでみてください。。

『イノサン』 坂本眞一

実在の処刑人シャルル=アンリ=サンソンをモデルにした作品。

処刑描写をこの精緻な絵で描かれるもんだから美しいんだけどめちゃくちゃグロい。

人を殺すという仕事、断ってきた命の重さが主人公シャルルはもちろん、読んでいるこちらにも重くのしかかります。

そしてマリーのカッコよさは異常。

『not simple』 オノナツメ

この作品は、良い。

読んだ後なんか自分の中が空っぽで真っ白になります。

時間軸を並べ替えるのは映画ではよくある手法ですが、これを漫画でやるとこんなにも効果的になるのかと驚きました。

 

作品中ずーっと淋しい。

ずーっと切ない。

でもそれがどこか心地よかったりします。

 

 

Next, coming soon…

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