こんにちは!FtXブロガーのreijiです!
FtXという耳慣れない言葉をご存知でしょうか。
FtXとは、Female to X、
つまり、生まれたときの性別は女性(Female)だけれど、
女でも男でもない性別、Xジェンダーを自認している人のことです。
女なのか男なのか、僕はいったい何者か
Xジェンダー(X-gender)とは、出生時に割り当てられた女性・男性の性別のいずれでもないという性別の立場をとる人々を指す。両方を区分する限りでは、中性、無性、両性、性別という枠組みから脱する、女性か男性か定まりきらない流動的であるというあり方など人により様々である。
女性の体に生まれ、性同一性がXジェンダーである人を「FtX」、
男性の体に生まれ、性同一性がXジェンダーである人を「MtX」、
男性の体・女性の体に非典型的なインターセックスの体(性分化疾患)を持ち、性同一性がXジェンダーである人は、自身を「XtX」と呼ぶことがごく稀にある。
ー引用元:wikipedia Xジェンダーより
Xジェンダーは、生まれ持った性別とは反対の性別である性同一性障害とは違います。
でも、そこに類するものではあります。
共通点は、生まれ持った身体への違和感。
僕の場合は、
- 男性との接触に嫌悪感があり、男性を好きになれない。
- 恋愛対象は女性。
- 自分の女性の身体、特に胸が気持ち悪くて嫌。
- でもなりたい性別がはっきり男性とは言えない。
という4点を自分の性別(セクシャリティ)に対して感じていました。
僕を救ったFtXという言葉

自分の身体に対する違和感と嫌悪感だけでなく、
自分の性別が一体何なのか分からない。
FtX、そしてXジェンダーという言葉に出会ったのはそんなときでした。

それがどんなに僕を楽にしたのかは、とても言葉では表せられません。
僕ははじめて自分の性別にカテゴライズを手に入れることができたのです。
Xジェンダーに辿り着いても、それが最終回答じゃなかった

でもXジェンダーに「なれた」ことで終わりではありませんでした。
今もってしてXジェンダーについての情報は、インターネット上にもほとんどありません。
Xジェンダーに確定診断というものはありませんし、どこに行けばXジェンダーについて相談できるのかも分かりません。
ほとんどのジェンダークリニックのHPには、性同一性障害、つまりFtMとMtFについての情報しか載っていません。
自分の身体への違和感を正すために手術や治療をしたいと思っていくら調べても、目に飛び込んでくるのは性同一性障害の文字ばかり。
どこにもXジェンダーの文字はありません。
でも、Xジェンダーが治療をしなくていい・するべきではないというのは、大きな勘違いです。
目指す性別が典型的な男性/女性ではなくても、性別違和は確実に「ある」のです。
僕は、

と何度も何度も思いました。
それを思い込みだとか言われてしまうのは本当に悲しいことです。
Xジェンダーはまだまだ未開拓な分野ですが、
決して使命感ではなく、決してXジェンダーの代表としてとかではなく、
他でもない自分のために、僕自身の性別のありか、立ち位置を確かなものにするために、
僕はただの一人の人間、reijiとしての発信をしたいと思いました。
武装としてのジェンダー
「そのブリブリした格好も、ツンツンした物言いも、つまりは君の武装なんだろう?」
引用元: 小学館 田辺イエロウ著「BIRDMEN」04より
漫画「BIRDMEN」の中で、ロリっぽい服装をした気の強い女の子、フェアリーに対して放たれる言葉です。
ある一面では、セクシャリティは武装であり、
自分を守るための行為であると同時に、自分という人間(性)を表明することです。
それこそがフェアリーにとってはブリブリした格好でありツンツンした物言いであり、
reijiにとってはFtXという言葉であり、「僕」という自称であり、男物の服であり短い髪でありボディピアスでした。
そしてその表明(武装)とは実は、僕と言う人間を正確に表すものではなく、
こう在りたかった、こうなりたかった自分を、世界に向かって突き付けていくことです。
性別・ジェンダーに関しては、僕は本当にのた打ち回って苦しんだし、今も壁にぶつかることがある。
ずっと自分のジェンダーの在り方を考え続けていくんだと思います。
でも、ひとりのXジェンダー、FtXとして、僕が自分の力で獲得したアイデンティティというのは、絶対に他人には侵しえない武装なんです。
女ではいられなかった自分の足場に名前を付けられる 。
自分の身体を嫌だと思う気持ちを否定しなくても良い 。
「どこでもない」居場所には名前があり、「何者でもない」自分でも許される。